31枚目 大野の太鼓判part2

みなさんこんにちは!

ミスベティー代表の白川です。

前回に引き続き、金曜日更新が出来ませんでした。
忙しい時は不定期更新になると思います。

さて、今回は大野の太鼓判part2です。

前回は太鼓判の概要と自分が思う問題点を書きました。
今回は、前回提示した問題点をある言葉を使うことでスッと理解できるのではないかと思い、その言葉について書いていきたいと思います。

 

12月2日に町内の民泊施設?古民家カフェ?のホニャラノイエさん主催の大野町街歩きイベントがありました。
大野町の魅力を街歩きをしながら発見し、みんなで報告し合うイベントなのですが、町外の皆さんから見る大野町の魅力について語り合える素晴らしい場でした。

そもそも地域の魅力とはなにか? という問いかけからイベントがスタートしていくのですが、みなさんは地域の魅力って何だと感じますか?

私が一番初めに浮かんだのは「子供たち 未来」でした。
別の人は「文化 歴史」 また別の人は「風土 景色」

これは人によって様々だと思います。

人によって感じ方が違う地域の魅力をどうやって、発見していくのか・・・

 

イベントの進め方は、自分にとっていいなって感じた物をスマホで撮影して、イベントページにアップするだけのシンプルな物です。

11時前にスタートして15時過ぎにホニャラノイエに戻りました。

10人弱のメンバーで2班に分かれて大野町を散策したのですが、イベントページにアップされた物は非常に興味深い物でした。
「子供の背くらいの小さなカーブミラー」
「民家の中になぜか存在する郵便ポスト」
「取り外されて中身が無い消火栓のホース一式がロボットに見える」
「一日中モーニングの看板」
「古墳の上に立つ民家」などなど

一般的に地域の魅力と聞くと、太鼓判商品や道の駅、公園などを思い浮かべますが、ちょっと変わった結果になりました。
地域の中にある「住民の息づかい」のような、そこに住んでいる人たちのちょっとしたワンシーンが思い浮かぶ物が選ばれています。

 

実は街歩きをする前に、少し講習がありまして、地域の魅力として「消費される物」を上げていくと、いつかその魅力は無くなったり、古くなったりする。そのような講習を受けました。
例えば、太鼓判商品を地域の魅力に上げたとします。
他の町でも同じように太鼓判商品を作り始めたとすると、地域間で似たようなことをすることになり、どちらが魅力的かの競争になります。
競争しているうちは良いのですが、消費者にも限界があり、いつか飽きが来ます。そうすると今度は太鼓判商品自体が古くなっていき、いずれ無くなってしまいます。

上記のような流れを「魅力の消費」と表現するとピンと来ると思います。

では、消費されない地域の魅力づくりとは何か?
それが今回のコラムでお話ししたい内容です。(前振りがものすごく長くなりました。)

私は、「ずっとそこにあって変わらない物 あることが価値になる物」ということを良くいっています。
これはミスベティーのコンセプトにも共通するのですが、普遍的で変わらず、地域の食文化に根付く発想です。

 

街歩きの事前講習で、そのことを表現する素晴らしい言葉に出会いました。
それは「ナカソン」という言葉です。

「トマソン」という言葉があります。 特に意味もなく、役に立たない建築物なのですが、なんだか心に残る建築物を指す言葉だそうです。 顔に見えるお家の窓の配置とかがそうです。
それを発展させて、生活の中にある、なんだか味のあるグッとくる物を「ナカソン」と表現されているそうです。

SNSなどでもじわりと人気が出ているようで、ナカソンで検索すると結構出てきます。
最近の言葉で言えば、エモイですね。

 

スマホからなんでも検索でき、自分で旅行プランも立てられる時代になっています。
調べれば分かる地域の魅力だけでは、本当の意味での地域の魅力は作れず、地域住民の生活の中に、外から来た人間が心動かされる物があるのだと思います。

太鼓判商品について言及するのであれば、地域の名物として認定した後に、地域住民の生活にどれだけ浸透されることが出来るのかを考えると良いと思います。
または、浸透している物を太鼓判認定とするか。ですよね。
その後、地域に根付いた物を町のイベントで観光客と一緒に楽しめると最高だと思います。 小学生の柿の早剥き競争なんかがソレなんじゃないかなって思ったりします。

ミスベティーの太鼓判商品も、消費されるだけではなく、地域のナカソンになれるように丁寧に販売を続けていきたいと思います。

次回は、年末怒涛の値上げラッシュの波と田舎で小さなお店のサプライチェーン(供給網)について書きたいと思います。